2025年2月25日火曜日

「歩くこと」 森のようちえん・がっこう コラムvol.5

人間が他の動物と異なることは、“祈る”ことと“歩く”ことだと言われています。

歩くというのは直立二足歩行のことです。二足歩行する動物は鳥や猿などもいますが、足の真上に頭が来るのは人間だけです。

 

 その理由としていくつかあります。一つは長距離移動ができるということ。直立二足歩行は鳥やサルと比べ、体への負担が抑えられ長距離を歩くことができるといわれています。

人類の歴史を振り返ると、日本では四国で有名なお遍路。自らの煩悩を払い、自身の行いを見つめなおすとされています。

 世界では、スペイン サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路(十二使徒ヤコブの遺骨が発見され、キリスト教第3の聖地)約900㎞の道のりを歩く人もいます。

 人類は、自分と向き合い、振り返り、様々なことを感じたい時に“歩く”ということに臨みます。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路

 今回のハイキングは藤沢YMCAから江の島までの約4km、そして江の島を散策するとトータル6,7kmもの距離を歩くのではないでしょうか。1,2月の活動の登山やアスレチックでは、身体的な負担の大きな活動でありました。一見大変そう。。。と敬遠しがちな野外活動ですが、お友だちやリーダーが一緒にいるからこそ、乗り越え、達成し、そこに絆が芽生えます。人間関係を築くのが難しい今日。いかに「助けて!」といったときに無償で助けてくれる仲間がいることが大事になってくるのではないでしょうか。そして、その手を差し伸べる“心のうごき”は、不思議で神秘的な“自然”と向き合うことで養われると海洋生物学者レイチェル・カーソンの著書『センス・オブ・ワンダー』で伝えています。



 野外活動、屋外あそびに渋るお子様ほど、はまっていく自然体験。ぜひ子どもの背中をおして参加させてほしいなと思います。


たっきーリーダー




2025年1月13日月曜日

【藤沢YMCA】新年記録会

 新年記録会を開催しました!

1月13日(月・祝)に藤沢YMCAにて新年記録会を実施しました。

今回は、湘南とつかYMCA、YMCA山手台センター、藤沢YMCA、3拠点のメンバーが参加しました。


普段のクラスと異なり、少し緊張感もある中、記録会がスタートしました。
ほかのお友だちが泳いでいるときは、みんなで声援を送りました。




記録会が終わった後は、リレー大会やバタ足競争など、
お楽しみプログラムを実施しました。
リレーはリーダーも参加し、白熱した戦いになりました。


チームで協力して競い合う楽しさを実感できたと思います。

2025年2月11日(火・祝)には東日本水泳交換会が行われます!
ぜひご参加ください!

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スポーツクラブメンバーやキッズメンバー募集中!
体験もできるのでぜひ、お越しください。
詳しくはこちら

皆様のご参加、お待ちしております。



藤沢YMCA 高井




2024年12月5日木曜日

山と生きる ~森のようちえん・がっこう コラムvol.4~

私たちが口にするものはどんなものでしょうか?
それは「人間以外のもの」です。つまり、人間は他者(自然、動植物)の命をいただいていて生活を営んでいるのです。(他者の命をいただくが「いただきます」の語源です。)


 自然は“恵みの源”であり、特に山には多く含まれます。私たちの食の7~8割は土から生成されています。その恵みのほとんどが、山からはじまり、その恵みが雨と共に土を潤し、川に流れます。上流から下流へと続く長い流域は、人工的に線を引いた自治体の枠を超え、数多くの地域に山からの恵みを届け、私たちの暮らしに恵みをもたらします。具体的には、田畑に水やミネラルなどを送り、作物を育てます。その作物は私たち人間が食べたり、家畜の餌となります。そして最終的には海へと流れ、海洋資源となり、また私たちの生活にもどります。
スキーキャンプ会場“志賀高原”

 山から川、そして海へとつづくサイクルを考えると、海洋汚染やプラスチック問題がよくニュースであがりますが、大事なのは、根本の山や川そして私たちの生活圏でよく考えなければいけないことがわかります。

 日本といえばやっぱり“富士山”。富士山は「世界文化遺産」と言われています。。

理由は、自然観や日本文化に大きな影響をあたえ、人と自然の共生を象徴するものだからです。
 歴史的に修験者が多く、山岳信仰で流行したことや世界的に有名な芸術作品にも数多く富士山が描かれています。このように日本では、山と私たちの生活が密につながり、共生しているということを感じなければいけません。
富士山YMCA

 1月活動の登山は、子どもたちにとって、大変。。。楽しい!色々感じることがあると思います。人間が唯一他の動物と異なる点は、祈ることができることと長距離歩行ができることです。昨今の子どもの体力低下にも、現代の子どもたちは歩数が圧倒的に30年前の半数以下というデータがあるように、歩くことで基礎体力をつけ、知力、精神力へとつながるきっかけになればよいと願っております。

森のようちえん・がっこう 田北(たっきーリーダー)

2024年12月4日水曜日

【藤沢YMCA】幼小水泳リーダートレーニング

水泳リーダートレーニングを行いました!

 11月より、とつか、山手台、藤沢YMCA合同の水泳リーダー(指導者)

   トレーニングを実施しております。子どもたちの安全を守り、 

楽しく水泳をするためにリーダーたちは日々トレーニングを重ねています。



こんな笑顔なリーダーたちが集まっています!

今回のトレーニングでは、水泳クラスの約束事を確認し、

リーダーとしてどのように立ち振る舞うのかを話し合いました。

また、基本的な安全管理としての補助法を学びました。


水泳、体操、英語などの体験会や短期講習会もありますので、

ぜひご参加ください!詳しくはこちら


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一緒に活動しませんか?詳しくはこちら


(藤沢YMCA 高井)


2024年11月9日土曜日

自然と生活のつながり ~森のようちえん・がっこう コラムvol.3~

キャンプやアウトドアをとおして日々の生活から離れ、癒しを求めに自然の中へ訪れることがありますよね。


 でも実はそうではなく、人間は自然の一部であり、本来あるべき場所(自然)に戻るから癒され、落ち着くのだと感じます。本来あるべき人間の営みは、自然と共存することであり、都市化した日ごろの生活空間は、“かりそめの場所”ということに気づかなければなりません。

 日本の歴史をたどると、縄文時代が昨今注目されています。理由は、あらゆる調査の中で、
1万年以上も争いの痕跡がなかったとされています。なぜでしょうか。1つに共同体意識が強かった。2つ目に自然との共存です。特に2つ目です。かつて世界四大文明といわれた場所は、現代では、砂漠化、乾燥地帯となっています。それは資源をつかいすぎたからです。
 縄文時代の意図人は、自然の中で狩猟採集をしていた生活で、必要最低限な量を採取・狩猟し、翌季、翌年にも安定して資源が残るよう自然とうまく向き合い、共同体生活を営んでいました。要は持続可能な暮らし。現代でいうSDGsです。そのため、日本国土の森林率は、フィンランドに次いで第2位の67%と言われており、過去の日本人がいかに自然と共存してきたかがわかります。

 自然は私たちの恵みの源です。山からの恵みが川によって平地にもたらせれ、生活を潤します。そして海に流れ、海の海産物を食す。私たちが口にするものは、人間以外の要は“自然の恵み”なのです

 自然とは週末に癒されにいく場所ではなく、私たちの生活に自然は密につながっており、生きているということを忘れてはいけません。


田北(たっきーリーダー)

2024年10月19日土曜日

2024 Halloween Partyを行いました🎃

 Hello! everyone! えみリーダーです😊

10月12日()に藤沢YMCAHalloween Partyを行いました✨

当日は13名の子どもたちとその保護者のみなさまにご参加いただきました。みんな思い思いのコスチュームを着てわくわくしながら集まってくれました。


教室に入ってMei先生とAlina先生にHello!と元気にごあいさつをしました。

そしてまずはじめに、先生たちが自己紹介をしたあとに子どもたちにひとりひとり“What’s your name?”と聞くとみんな”My name is _______”と元気にお返事してくれました。

そのあとは、先生といっしょにHalloweenに関するvocabularyを7つ学習しました。

bat” “mummy” ghost” “black cat” “spider” “crow” werewolf”という単語をジェスチャーを交えながら実際に言ってみました。何回か練習するうちにみんな言えるようになって大きな声で”bat!”という感じに言ってくれてびっくりしました😲


単語の練習が終わるとおたのしみのクラフトです。あらかじめ用意された材料を使ってMei先生がオールイングリッシュで作り方の説明をすると、早い子はどんどん作ってくれてあっという間に個性豊かなジャック・オー・ランタンがつぎつぎと出来上がりました💓




クラフトのあとは、Alina先生によるゲームです。最初に学んだHalloweenにまつわる単語と色のカードを使って、それらのものや色を探すゲームをしました。みんなゲームの要領がわかるとあっという間に探し当てて、真剣な顔でここにあるよ!と教えてくれました。

遊びながらいろいろな単語を練習できました!

ゲームのあとはItsy Bitsy Spiderの手遊び歌を歌って、集合写真を撮ったら、


いよいよTrick-or-Treatingに出発です!みんな出発前にかけごえを練習したので、お菓子をもらいに行くととても上手に“トリックオアトリート”と言えました。

最初のお部屋ではみなみリーダーが、2つ目のポイントではしみしみリーダーが、そして最後のポイントでは受付の椎葉さんがみんなを待っていてくれて、
Happy Halloween!と言ってお菓子をくれましたが、みんなしっかりThank you まで言えてすばらしかったです。



2024年のHalloween Partyも子どもたちの元気な声とえがおに包まれて無事に終わりました。みんなにとってよい思い出になってくれたらうれしいです。また来年もお待ちしています。

2024年10月17日木曜日

あそびは平和を創る ~森のようちえん・がっこう ~コラムvol.2~

「クタクタになってあそび、食べて、寝る!」 
さすれば平和は創れる。そんな理想が現代で叶うとうれしいですが、現実はそうではありません。  


 ウクライナ・ロシアの戦争は、約1年半にも続いています。世界各国を見渡せば、紛争、内戦、支配等、目に余る惨劇が今もなおつづき、多くの子どもたちや無抵抗な市民が巻き込まれています。  
 
日本国内では戦争は起きていません。しかし大変悲しい現実があります。一見平和に見える日本。ではなぜ生きづらさを抱える人、自ら命を立つ人が多いのでしょうか。それは「無関心」です。  
 人間関係が希薄し、個人主義、学歴社会などまさに資本主義から生まれた競争社会は、物の豊かさと引き換えに、人と心のつながりを切り離していきました。今日では、見えない他者に誹謗中傷するなどSNSの問題は、あきらかに“感情の劣化”といっても過言ではありません。

  さて、タイトルの話にもどります。フランスの哲学者“ジョルジュ・バタイユ”は『呪われた部分~普遍経済学論~』の著書の中で、「過剰」という言葉を用いています。太陽は、見返りを求めず、自らを破壊し、エネルギーを放出し、過剰な熱と光を地球に降り注いでいます。そして善人にも悪人にも平等に陽を浴びさせることができ、これを「純粋贈与」と呼びます。  そして過剰の太陽エネルギーをもとに、植物、動物そして人間は生成され、この循環こそが、経済の根本だとバタイユは唱えます。

  しかし、産業革命後、世界の主流は資本主義社会となり、物を売って得た富は、贈与ではなく、増殖させ、富を持つものがさらに富を得るシステムへと変わり、格差がうまれていきます。過剰=「純粋贈与」の形が姿を変え、人間のもつ過剰エネルギーは、自分のためにつかい、他者への攻撃にかわり、誹謗中傷、いじめ、偏見、差別、そして戦争につながると説きました。 (だいぶ過程は省略しています)

  そのため、森のようちえんの野外教育では、まずあそびを通して身体性を伴う体験を徹底的に森(自然)の中でします。 
 なぜ自然なのか。「自然は中立」だからです。石川県の例のように年始の大地震を受け、市民の方のがんばりや全国の方の支援の中、少しずつ復興し、仮設住宅が整ってきた矢先に豪雨による被害。私たち人間がいくらがんばっても祈っても自然は容赦なく私たちにその強大な力を見せつけます。
出張先のバンクーバーYMCAのキャンプ場 
クジラの出る海でマリンプログラムが実施されます

  森で遊ぶことは、私たち人間が自然に適用していかなければ容易に踏み入れることはできません。そのような環境下であそぶということが、五感や脳をフルに使い、過剰エネルギーを創出します。そして精神性を伴う体験、そう他者とのつながりの中で、その過剰エネルギーを使い、贈与していくのです。要は他者(人や自然、動物)に思いを寄せていくのです。 



  だから、子どもの時には、とにかくあそんで、おなかがすいたら食べて、そして寝る。これが平和を創るための幼少期の大切な時間であると私は信じています。

  藤沢YMCA田北(たっきーリーダー)